畑かんについて
畑かん(畑地かんがい)とは?
畑かんとは,貯水池(ダム)から畑までのパイプライン等を整備することで,必要な時に農作物へ散水ができるシステムです。
主なメリットを,3つご紹介します。
- 天候に左右されない農業
- 干ばつ,降霜,降灰の被害を散水により,軽減することができます。
- 作物の増収,品質向上
- 散水効果によって単収増,品質向上,計画生産により収益の向上が期待されます。
- 作業の効率化
- 蛇口が畑にあることから,自宅でタンクに水を汲む必要がなくなり,作業の効率化が図られます。
作物への散水状況
・小菊(マイクロスプリンクラー)

・里芋(レインガン)
・かんしょ(かん水チューブ)
畑かん施設の多面的機能
- 防火用水
- 火災の際,ダムや防火水利施設に指定した給水栓からの水を防火用水として利用し,消火活動に役立てます。
- 水源涵養(すいげんかんよう)
- ダムに貯められた水は,土に浸透して地下水の涵養源(水源)となります。
- 洪水被害の軽減
- 大雨時,ダムに空き容量がある場合,雨水の一部が貯まることにより下流域への被害軽減になります。
- 水質浄化・環境保全
- パイプラインの定期的な排水点検作業で地域の水路・小河川等に放水することにより,水が浄化され水質の悪化を防ぎ,景観や水生生物が育つ環境が守られます。